―ギルド『ブルーファイア』 多くのギルドがひしめき合うバーグナーの町にある小規模ギルド―

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エバンス「ようルウ、聞いてくれよ!」

ルウシン「ん、なんだ?」

金髪の青年はエバンス。情報通でどこからともなく危険な面白そうな依頼を見つけてくる

エバンス「実はちょっと怪しげな依頼が来てるんだ。
 『ここまで来てください』っていう文と場所が書いてあるだけの奴」

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ルウシン「ふーん?」

黒髪の少年の名はルウシン。小さな体にもかかわらず大剣を振り回す、戦闘能力はギルドでもトップクラス。戦闘能力だけは。

エバンス「目的地も別に変な場所じゃないんだけどな?
 ただ、これだけの依頼で1000ゴールドだってよ!完全に怪しいだろ?」

ルウシン「それは確かに…何かの罠か?」

エバンス「そう思ったんだけど、よく考えたらこんな弱小ギルド相手にそんな事をする意味がないっつうか…」

ルウシン「うーん…?」

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エイト「何だ何だ?またエバンスの奴がルウをけしかけてるのか?」
 
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シリス「そんなような、そうでもないような?」

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ビーンス「弱小ギルド…」

ギルドの溜まり場である酒場の一角にたむろするメンバー達はいつもの光景を生暖かく見守る。
エイトは剣士、シリスは短剣やアイテムを駆使して戦う盗賊的な奴、ビーンスは重装備で固めた戦士。


エバンス「だからこれはきっと俺らに対する救助要請なんだよ!
 誰かがきっと困ってると思うんだ」

ルウシン「なるほど…」

エイト「…依頼以前にエバンスが怪しいのだが」

シリス「う、うん…
 っていうか何で怪しい依頼を受けようとしてんの?」

エイト「報酬目当てだろ。
 それにいざとなったら」

ビーンス「ルウを身代りに…」

シリス「えー…でもルウも何回も騙されてるし流石に今回は騙されないんじゃない?
 あからさまに怪しいし」

ビーンス「だがルウならあるいは…」

エバンス「な、俺達で助けに行かないか?」

ルウシン「うーん…」

エイト「流石に…ないよな…?」

シリス「う、うん…」

エバンス「ルウ!この依頼人を助けられるのは俺達しかいないんだ!
 そうだろ!?」

ルウシン「…そうだな!
 俺にしか出来ない事だな…!」

エイト「騙されたー!
 あっさりと!軽やかに!」

シリス「ルウ…残念な子!」

ビーンス「だが、それでこそルウだ…!」

ルウシン「おいそこうるさいぞ!
 別に騙されてねーよ。怪しいのはわかってるって」

シリス「あれ、そうなの?
 てっきり…」

ルウシン「アホの子扱いしてんじゃねー。
 ちゃんと理由はあんだよ」

エイト「ほう…」

シリス「理由ね…それは?」

ルウシン「あれだ…ほら、面白そう…とか?」

エイト「やっぱりアホだったー!」

シリス「完全に残念な子だったー!」

ビーンス「だが、それでこそルウだ…!」

ルウシン「うるせーよ!」

エバンス「おいルウ(馬鹿)、何してんだ。早く行くぞ!」

ルウシン「おい俺の事馬鹿って呼ばなかったか!?」

エバンス「呼んでねーよ、早く行こうぜ(棒読み)」

ルウシン「そうか…?まあいいや、行ってくる!」

エイト「ルウ…」

シリス「あ、あはは…」

ビーンス「それでこそ…」

シリス「もういいって」

―ギルド『ブルーファイア』における日常―